積水ハウスで建てた我が家は「メーターモジュール」を採用しています。
昨年の3月に完成したので、実際にメーターモジュールの家に住んで、1年が経ちました。
これから家を建てようとしている方、メーターモジュールで悩んでいる方のために、住んでみた感想やメリット・デメリットを考察していこうと思います。
個人の好みによっても違いはありますので、あくまで私の考えですが、ご参考になれば幸いです。
芯々1,000mmのメーターモジュール
そもそもメーターモジュールとは何なのでしょうか。
一般的な家は、壁の中心から中心まで(これを芯々という)、910mmで構成されています。
そしてこの910mmが、一つの単位となるのです。
▲メーターモジュールの階段。二階リビングなので、階段が広いのは助かっている。
例えば、少し広めの玄関に住みたい、という場合、910mmを2倍にした芯々1,820mmの広さになります。
これに対して、メーターモジュールは1,000mmを単位として、家を設計していきます。
そのため、少し広い玄関にしたい場合、芯々2,000mmになるのです。
基本的な単位が異なるため、廊下をはじめ、家の中のあらゆる場所が広くなるのです。
積水ハウスはメーターモジュールが家として快適だと考えているため、全ての家でメーターモジュールを採用しています。
通路が広くなれば、当然部屋が狭くなる
一般的な家は910mm、メーターモジュールは1,000mmと聞くと、メーターモジュールの方が良く聞こえます。
しかし、家の広さや価格は坪数が決まっていますので、メーターモジュールを採用して廊下等を広くすれば、部屋として使えるスペースが狭くなります。
910mmモジュールであれば、メーターモジュールと比較して90mm分部屋を広くできる、というわけですね。
これがメーターモジュールのデメリットと言うわけです。
特に満足いくまで部屋を広くできない場合、そうまでしてメーターモジュールをする価値があるのか?という点が、非常に難しいです。
部屋を狭くしてまでメリットがあるか?
実際にメーターモジュールに住んでみて、その快適性はものすごく感じています。
しかし、部屋を狭くしてまで、メーターモジュールを採用すべきか?という問いに対しては、かなり悩むと思います。
我が家は建築条件付きの土地だったこと、大学の先輩が営業マンとしてついてくれたこと等もあり、積水ハウスにメーカーは決まっていたので、必然的にメーターモジュールになっていました。
住んでみてとても快適で、何一つ後悔がないので「メーターモジュールは良い」と胸を張って言えますが、家を設計するタイミングで「910mmモジュールとメーターモジュール、どちらにしますか?」と聞かれると、非常に悩んだと思います。
もっと言えば、好きな長さにモジュールを設定できるとして、「〇〇mmモジュールにすれば部屋は〇坪になる」というシミュレーションをしたら、正直かなり悩みますし、1,000mmにするかどうかも怪しいです。
今であれば、メーターモジュールの快適さを知っていますし、家の快適さに慣れてしまっているので、「この家を変えたくない」という想いからメーターモジュールを選ぶかもしれませんが、それを知らない状態であればかなり選択に悩むと思います。
スポンサーリンク脱衣スペースも、トイレや洗面台等も広くなる
間取りを作る上で私の基本的な考え方として、廊下の面積は小さい方が良い、ということがあります。
長い廊下は立派に見えますが、大豪邸でもない限り、廊下を短くすればその分部屋を広くできるからです。
その考えに基づくと、メーターモジュールで廊下が広くなるのは、少し悩みどころでもあります。
しかしメーターモジュールのメリットは、ただ廊下が広くなるだけではありません。
全ての間取りにおいて、単位が910mmから1,000mmに広がるので、例えばトイレの横幅、脱衣所、お風呂場等、あらゆる場所が広くなっています。
▲メーターモジュールのトイレ。通常より9cm広い。
実はこれは、家全体の快適性がかなり変わってくると思います。
メーターモジュールは部屋の広さを犠牲にする代わりに、日々の生活全般において快適性を向上させることができます。
生活全般の快適性か、部屋の広さか
メーターモジュールを採用するかどうかは、生活全体の快適性か、部屋の広さか、どちらを取るかによると思います。
実際にメーターモジュールの家に住んでみて、間違いなく「生活の質は向上した」と実感しています。
▲メーターモジュールは脱衣所も広く、着替え等がしやすい。
しかし同時に、欲を言えばもう少し子供部屋を広くしてあげることができたら・・・とも思っていたので、悩ましいところです。
参考記事 : 【2階リビング】我が家の間取りを公開!拘りも解説【インナーバルコニー】
我が家の場合、子供が将来巣立った後、および子供が自分の部屋を使うまでの間は、部屋が狭い事のデメリットはないので、メーターモジュールの方が良いでしょう。
メーターモジュールにすることによって、子供部屋が小さくなるのか、寝室が小さくなるのか、書斎が小さくなるのか、それは間取りによって異なります。
メーターモジュールにすることによって犠牲となる部屋を考え、日々の生活の快適性と天秤にかけるのが良いでしょう。
とは言え、私のように積水ハウスでハウスメーカーが決まっている場合、選択の余地はないんですけどね。
スポンサーリンク実家に帰ると違いを感じる
メーターモジュールって意味あるの?という疑問については、間違いなく生活は快適になっていると思います。
メーターモジュールの家しか見る機会がないと、比較対象がないので広いのか狭いのか分かりませんが、比較対象があると改めて実感できます。
例えば、私の実家は910mmモジュールであるため、実家に帰ると一目瞭然です。
メーターモジュールがいかに快適で、広いかは、比較対象があって強く実感できると思います。
しかし、子供時代は私も910mmモジュールの家で暮らしていたわけですが、不便を感じていたかと言うとそんなことはありません。
また、大人になった今でも、実家に帰って1時間も過ごせば、メーターモジュールとの違いなんてどこかへ飛んでいってしまいます。
一生の家ではありますが、「住めば都」という言葉は本当にそのとおりで、どちらのモジュールであっても愛着が湧いてくるのは間違いないと思います。
感想、まとめ。メーターモジュールに慣れたので、今から戻りたくはない
さて、じゃあ結局、メーターモジュールと910mmモジュールどちらが良いのか?という問いに対しては、「メーターモジュールの方が良い」という回答になります。
なぜなら、私が今現在、メーターモジュールの家に住んでいて、今の家に愛着があり、今の家の暮らしを気に入っているため、今の生活を変えたくないからです。
そのため、設計時点まで遡って、メーターモジュールが良いか910mmモジュールが良いか、という問題は、非常に悩ましいです。
実際に図面を見て、メーターモジュールならこうなって、910mmモジュールならこうなって・・・ということを、ケースバイケースで悩まなければ決められません。
ただし、声を大にして言いたいのは、私はメーターモジュールの家に住んでいて、今の暮らしに満足している、ということです。
とは言え、一長一短であることは間違いありません。
そのため、どちらが正解ということはなく、人や図面ごとによって異なる前提で考えていけば良いと思います。