妻と子供2人、4人家族でFIREを目指すための資産形成戦略と住宅ローンについて

現在の仕事は、世の中から見たらそれなりにホワイトですし、給与水準も悪くありません。

仕事内容や待遇についてそれ程不満に思っているわけではありませんが、時折、漠然と湧いてくるFIRE欲

強いていうなら、労働そのものに対する「脱したい欲」とでも言うのでしょうか。

 

FIREとはfinancial independence retire earlyの略で、経済的自立と早期退職を実現する、というものです。

簡単に言えば、投資による配当所得等で安定収入を確保した上で、早々にリタイアしてしまおう、というものです。

 

口で言うのは簡単ですが、子供が2人いるとFIREってなかなか難しいですよね。

我が家はまだ子供は1人ですが、子供は2人欲しいと考えています。

子供を1人にすればFIREはグッと近づきますが、「我慢を重ねてFIREする」という方法を取りたくないので、子供は2人作るつもりです。(できるかは別ですが)

 

そう考えて、一度は諦めていましたが、しかしよくよく考えると、FIREしてずっと遊んで暮らしたいわけではなく、ストレスのない範囲でお金稼ぎはしたいと考えているので、その収入を含めると無理ではないと考えています。

所謂サイドFIRE、セミリタイアというものです。

それを考えると、何とか手が届く範囲なのではないかと考えています。

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FIREに対する意欲は労働に対するモチベーションでもある

退職を考える男性

我が家は今現在、子供は一人です。

しかし子供は二人欲しいと思っていたので、もう一人は作ろうと考えています。

 

FIREだけを考えるなら、子供は一人の方が良いですし、なんならいない方が良いです。

家もマイホームなんて買わずに、社宅や格安住宅を借りるのが金銭的には得策です。

 

しかし、私は使うべきところにお金を使った上で、その上でFIREを目指したいと思っています。

もしも上記にお金を使ったことによってFIREが達成できなかったとしても、それは選択の結果だと思っています。

使うべきところに適切にお金を使って、ちゃんと幸せになることこそ、金融リテラシーだと考えているからです。

 

仮にFIREが達成できなかったとしても、形成した資産は退職後の幸福を与えてくれますし、それで別荘を買ったって良いわけです。

また、労働から抜け出そうと抗うこと自体が、心の支えになることも多々あります。

やりがいや使命感、高い志をもって働けている方には無用ですが、労働がお金稼ぎの手段と化した私にとって、この思考は重要なものとなります。

現在の金融資産

お金のイラスト

まず現在の金融資産ですが、iDeCoが80万円ほどで、その他株式・投資信託・FX・仮想通貨で1,500万円程度あります。

今現在、少し現金比率を高めているため、投資に回せる待機資金が他に200万円ほどあります。

※上記は執筆時点(2021年上旬)です。金融資産は下記カテゴリで毎月公開していますので、最新の資産額はこちらを参考にしてください。

参考カテゴリ : 金融資産・運用成績公開

 

この記事の執筆時の年齢は30歳で、もうそろそろ31歳になろうとしています。

資産形成としては悪いペースではありませんが、住宅ローンは6,000万円超あるので、現時点ではただの負債者です。

そのため、住宅ローンを返済しつつ、いかにして資産形成を行うかが重要になってきます。

 

我が家の住宅ローンは私が12万円、妻が4万円ですが、家族で暮らす賃貸で16万円と考えれば、東京近郊であればそこまで高いわけではありません。

住宅ローン控除がある13年間(残り12年間)は非常に負担が軽いので、子供も小さくてお金がかからない今が勝負だと思っています。

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目標は、住宅ローン(負債)を除いた金融資産で計算する

重い住宅ローン

さて、目標はと言うと、子供にお金がかかるうちにFIREするのであれば、住宅ローンを引いて6千万円程度は欲しいと感じています。

6千万円あれば、税引き後の年利3%程度の高配当ETFで、手取りで15万円になります。

4%ルールで取り崩すのでなく、よりリスクを下げ、米国株高配当ETFの配当だけで生きていきたい、というのが私の考えです。(3%ルールとも言える?)

①住宅ローンがない(住居費がかからない)こと、②少しはお金稼ぎをするつもりであること(夫婦で月10万円〜程度)が加わることを考えれば、十分な金額です。

 

住宅ローンは嫌でも年200万円ずつ減っていきますので、10年後には6,000万円が4,000万円になります。

しかし住宅ローンを含めて10年後にFIREしようとすると、結局10年後に1億円近くが必要なことになります。

これはなかなか厳しいです。

何らかの「お金稼ぎ」は行う

pcを操作する女性

FIREしたとしても、完全に配当金生活をしようとしているわけではありません。

労働ではなく、それまでに得たスキルや知見を活用して、月数万円は稼ぎたいと思っています。

 

現状、私はこのブログの他に複数のブログを運営しており、その収益は月5万円〜程度になっています。

10年後、20年後にブログで稼げるのかは分かりませんが、いずれにせよ、サラリーマンの副業として実施できるレベルのものを、夫婦で取り組んでいきたいと考えています。

 

FIREすれば時間はあるので、クラウドソーシングなどで記事の執筆を請け負っても良いかもしれません。

毎月の積立額は夫婦で25万円

お金を育てる人のイラスト

現状、住宅ローンの返済とは別に、夫婦で合計、月約25万円の積み立てを行っています。

 

夏のボーナスから30万円、冬のボーナスから30万円、夫婦それぞれが拠出することで、年間120万円になりますので、これで月10万円になります。

これは、住宅ローンの繰上げ返済用という名目ですが、低金利が続けばそのためには使いませんので、金融資産の一部となります。

参考記事 : 【ドルコスト平均法】月10万円、投資信託(インデックスファンド)を積立!おすすめ銘柄は?

 

先ほどご紹介したとおり、私はブログ等の副収入があり、その収益は全投資なので月5万円を投資しています。

そしてお互いの可処分所得が同じくらいになるように家計負担の割合を決めているので、夫婦それぞれ可処分の中から5万円ずつ、計10万円

これらをあわせて月額25万円になります。

 

正直、これが限界値なので、子供にお金がかかるようになると厳しいですが、逆に収入も毎年必ず増えていく会社なので、月25万円の投資はなんとか維持したいと考えています。

FIREのために貧しい生活をするのは本末転倒だと思っているので、今の生活水準を上げず下げず、前提として今の投資額を維持する方針で試算していきます。

この金額であれば年に一回の沖縄旅行、数年に一回の海外旅行、200万円くらいの車の購入、程度は問題なさそうです。

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年利3.5%、複利毎課税の場合

株券のイラスト

まず、安定性を求め、資産を取り崩すのではなく、配当で生活できるのが理想と考えています。

そのため、VYMやHDV、SPYDといった、米国の高配当ETFを一つのイメージとして考えています。

 

手堅く計算するのが、最初からVYMやHDVといった、米国の高配当ETFに投資し、その配当もひたすら再投資することです。

税引き前3.5%はVYMやHDVといった高配当ETFであれば、非現実的な数字ではありません。

 

この試算でいけば、仮に株価そのものが上昇しなくても、12年後に6千万円、20年後に1億円を超えることになります。

20年後には住宅ローン残高も残り2,000万円となっており、子供も大学を卒業するので、このタイミングでFIREはそれなりに手堅いコースだと思います。

 

12年後に6千万円の金融資産があっても、まだ住宅ローンが3,500万円ちょっと残っています。

ある程度は二人の退職金で対応可能ですが、それではギリギリコースになってしまうので、15年後(資産7,500万円時点)のFIREを目指すのが目標としては良いかもしれません。

15年後には住宅ローンも3,000万円程度になっており、住宅ローン分を差し引いて6,000万円の資産を残すことは難しくはないでしょう。

 

ただし、15年後のFIREで課題となるのは教育費(特に大学)ですが、そもそもFIREとはインカムゲインだけで生きていくわけではなく、毎年4%ずつ取り崩しながら運用していくものです。

そのため、本来であればもう少し可処分があるはずです。

また、本来は株価そのものの上昇、増配が見込めますが、それは計算から除いていますので、実際には上振れしている可能性もあります。

しかしこのタイミングでFIREできるかは、本当にパフォーマンス次第だと思います。

子供に最もお金がかかる時期であるため、かなり厳しめだと思いますが、希望は捨てずにいきましょう。

年利5%、清算時課税の場合

証券取引をする男性

オールカントリーの投資信託(もしくはS&P500)にひたすら積み立てを行い、FIREと同時に高配当ETF等に乗り換える方法もあります。

投資信託はETFより信託留保財産等の手数料が高くなりがちですが、配当ごとに課税されないメリットがあります。

 

オールカントリーの投資信託は平均して5%(配当再投資込み)程度の利回りがあるので、そのくらいの利回りは期待して良いでしょう。

この試算でいくと、10年後に6,000万円に到達しますが、清算時に課税されるので、利益である約2,500万円にはこの時点で20.315%(今の税率が続いた場合)の税金を引かなければいけません。

 

高配当ETFを積み立てた場合と500万円ほど差が出ますが、住宅ローンもまだ4,000万円くらい残っていますので、やはりこの段階では不可能です。

そう考えると、結局住宅ローンの返済も大きいため、この程度のパフォーマンスの上下では、FIREに換算すると1年程度の差にとどまります。

それだけ労働所得というのは大きいということが分かります。

 

もちろん、1年は非常に大きいので馬鹿にできませんが、未来のことは誰にも分からないので、分散しながらその時々で最大のパフォーマンスを考えていくしかありません。

しかしいずれにせよ、15年後程度を目指して積み重ねていくのが、一つの目標となりうるかもしれませんね。

不確定要素も多い

落とし穴に落ちる男性

もちろん、この試算には不確定要素が多々あります。

むしろ、こんな計算通りに人生が進むことの方があり得ないと思っていますが、一つの目安になりますし、目標を持つことは人生を豊かにしてくれます。

それが原動力となり、日々のエネルギーとなることも、FIREの魅力と考えています。

 

さて、少し話が逸れましたが、どのような不確定要素があるのでしょうか

インフレ

まず、この計算ではインフレを考慮していません。

今現在の貨幣価値で、月20万円あれば足りていても、30年後の20万円では足りないかもしれません。

 

もちろん、それだけ貨幣価値が下がれば円安になることから、日本円換算した外国株価や配当は上がる可能性もあります。

また、日本が力強く成長していることによるインフレも考えられます。

いずれにせよ、インフレについてはリスクを理解するも、過度に心配する必要はないと考えています。

30年後に日本は長期のデフレを脱却し、再び力強い成長を見せていると良いですね。

税制改正

重い税金

十分あり得ると思っているのが、税制改正です。

今現在、株式の利益は源泉分離課税を選択することで、どれだけ儲かっても20.315%で済みます。

 

しかし国の財政が悪化し、FIREがブームとなった場合、労働人口及び税収を増やすために投資による収入に累進課税制度を導入する可能性等が考えられます。

今の情勢を考えると当面はなさそうですが、先進諸国がこれを導入すれば、日本も右ならえの可能性はあります。

個人投資家が増えている現在、金融資産を持つものと持たない者とで格差が広がることで、その収入にも課税しようとする流れは可能性としては十分あります

 

努力してコツコツ金融資産を築き上げようとしている人からすると、この税制改正は反対です。

しかし、「学生時代に一生懸命勉強したから給与が高い」という事象に対しても、累進課税や税制優遇によって富の再配分をするのが資本主義社会ですので、ある程度は致し方ないと思います。

しかし投資に対する税制改正は、FIREを目指す人にとっての大きなリスクとなり得ます。

給与、株価の下落

今は毎月25万円の投資が可能となっていますが、それが将来も続くかは分かりません。

会社の業績が悪くなり、投資できる金額が減ってしまえば、このプランは大きく崩れることになります。

 

また、株価は過去100年200年の実績からシミュレーションしていますが、未来も同じように動くかは分かりません

「株価は長期に見れば右肩上がり」と言っても、10年くらいの単位ではパフォーマンスが出ないこともあり得ます。

病気、けが、その他突発的事象

後悔する男性

病気やけがによって働けなくなったり、思わぬ支出が必要となる可能性もあります。

25万円も投資している場合ではなくなり、生きるのに精いっぱい、という状況にもなり得ます。

 

しかしそういった突発的な不運に遭遇した場合でも、これまで貯めてきた金融資産が、最悪の事態から自分たちを守ってくれます

突発的な不運に遭遇することは、計画を大きく狂わせることになりますが、それでも「コツコツ資産形成してよかった」と思えるでしょう。

逆に状況が好転することも期待

資産形成のイラスト

人生には不確定要素が多く、何が起こるか分かりませんが、それは良い意味でも一緒です。

 

不幸なことや、マイナスのアクシデントが起こるのと同様、想定外にポジティブなことが起こるかもしれません。

そうなったときは、もっと早く、確実にFIREの達成が可能となります。

 

そういったチャンスを逃さないためにも、コツコツと資産形成をしていくことが必要です。

貨幣経済、資本主義経済が崩れない限り、長い時間をかけてコツコツ努力したものは、必ずその恩恵を享受できます。

株価の上昇

株価の上昇に喜ぶ男性

私がシミュレーションしたのは過去の株価の平均なので、そこまでのパフォーマンスが出るかは分かりません。

しかし、逆にそれ以上のパフォーマンスが出る可能性だってあります。

 

確かに過去のパフォーマンスは高く、素晴らしいですが、それ以上のパフォーマンスが出ることに期待したって良いのです。

例えば、次の40年間は平均6.5%の利回りだったが、蓋を開けてみると、最初の20年は毎年10%の利回りが出て、その後の20年は毎年3%に下落していた、という可能性もあります。

もし今がそのタイミングなら、自分の人生においては毎年10%の利回りを達成することができます。

 

もちろん、夢の妄想ですが、未来のことは誰にも分からない以上、期待したって良いのではないでしょうか。

こういったことに期待できるのは、リスク資産にマネーを晒している投資家の特権なのですから。

給与や副収入の増加

投資戦略を練る男性

給与や副業が成功し、入金力が上がる、という可能性もあります。

想定以上に給与やボーナス、副業での収入が増え、月25万円以上の入金も可能となるかもしれません。

 

もちろん、その逆も然りで、給与が減って入金力が下がることもあります。

しかし、繰り返しになりますが、未来のことは誰にも分からないので、「不安か期待」どちらもあり得るなら、期待しておいた方が前向きになれます

宝くじ、遺産、その他突発的収入が発生する

お金で喜ぶ家族

人生何があるか分からないので、突発的に収入を得る可能性もあります。

例えば、宝くじの当選なんかは代表的なものですね。

宝くじは割が悪いので、基本的に買わないのですが、夢を買うためにたまに100円BIGを1枚(100円分)だけ買うこともあります。

1枚でも買えば当たる可能性があるので、夢を見るには安い金額です。

 

また、自分の両親の資産はよく知らないですが、相続によってある程度のお金を貰い受ける可能性もあります。

そういった計算に含めていないお金や、自分の認識していないお金が臨時的に入ってくる可能性もあります。

 

さすがにこれらに期待することはできないですが、突発的に上振れる事象の一つであることは間違いありません。

感想、まとめ。人生を謳歌しながらでも資産形成は可能!

幸せな家庭

私の根本的なスタンスとして、節約に節約を重ね、貧しく我慢を重ねた生活をして、数年後にFIREする、という人生は望んでいません

これは価値観にもよりますが、仮に十年で1億円貯めてFIREできたとしても、その十年は代償として大きすぎます。

労働は嫌ですが、結局FIREも人生の時間をどう幸福にするかに対する回答の一つなので、私は労働期間が延びても若い時の経済的裕福さを取ります。

 

しかし結局は幸福度で測られるべきだと思うので、同じだけ満足できるのであれば、敢えて値段が高いものを選ぶ必要はないと思います。

例えば、今の食事、生活水準で満足しているのであれば、お金があるからと言って高級品を選ぶ必要はありません。

 

一度上がってしまった生活水準を下げるのは苦しみが伴いますが、幸い、我が家の場合は住居は以外、新入社員時代からほとんど変わらない生活水準を保っています。

持ち家になって住居費は上がりましたが、その分以上に給与が上がっていますので、他の生活水準が変わらなければ余裕は大きいです。

マイホームは自分の価値観において重視するものでしたので、その選択は正しかったと感じています。

 

過去の記事でも書きましたが、「使うべきところに正しくお金を使い、ちゃんと幸福になること」こそ、金融リテラシーの高さだと思います。

お金は幸せになるための道具の一つに過ぎないということを、改めて認識する必要があります。

その上でFIREを目標として掲げ、努力を重ねることは、それ自体が人生を豊かにしてくれると信じています。

未来に目標や希望を持つことは、人生において非常に重要なものではないでしょうか。

参考カテゴリ : 投資・資産形成・FIRE

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