我が家は大規模分譲地に家を建てたため、景観等に制約がいくつかありました。
たとえば、どんな木々を植えなければいけない、とか、生け垣の高さはこれくらいまで、とか、割と面倒くさい点は多々ありました。
参考記事 : 一般的に言われる大規模分譲地のメリットとデメリットを考察する
しかしそれらも慣れてしまえば問題ないですし、二階リビングにしたのでそれほど気になりませんでした。
しかし一点、頭を悩まされたのが「屋外にテレビアンテナを設置してはいけない」という決まりでした。
景観規制で屋外アンテナ設置禁止だった
多くの家庭では、テレビは無料で見ていると思います。
(もちろんNHKの話ではないですよ!)
しかしそれはテレビ塔から電波が届く範囲にいた場合の話で、電波が届かないエリアも日本にはまだまだたくさんあります。
電波が届かないエリアの場合、ケーブルテレビ、光テレビ等を契約し、お金を払ってテレビを視聴する必要があります。
我が家のある地域は電波が届かないわけではないですが、街全体で景観規制を敷いており、屋外にアンテナを設置することができなくなっています。
この場合、いくらテレビの電波が届く範囲であっても、ケーブルテレビ等を契約しなければテレビを見ることができません。
ケーブルテレビやひかり回線では毎月コストがかかる
ケーブルテレビやひかり回線でテレビを見る場合、毎月定額の固定費が発生します。
料金は会社やプランによって異なりますが、毎月500円~程度が相場です。
更に追加料金を払えば、通常では見られないスポーツや映画等も見ることができるプランもあります。
普段から、スカパーのような有料のチャンネルを見ている方にとっては、こういったプランの方がお得かもしれません。
しかし私の場合、テレビはBGM程度に流しているだけで、真剣に見る番組の方が少ないです。
私にとってテレビは、それほど必要としていないのに、無いのは困る、という非常に微妙な存在です。
最近はインターネットや動画投稿サイトの台頭により、私のような価値観の方も増えてきているのではないでしょうか。
月額は小さくてもばかにならない
月額500円くらいなら払っても良いのでは?と思うかもしれませんが、月額500円は馬鹿になりません。
特にテレビの場合、何らかの技術革新がない限り、一生涯発生するコストになってしまいます。
月額500円とすると、1年間で6,000円です。
これが40年続いた場合、24万円もの差になります。
一生で24万円というと感覚が分からなくなりますが、24万はやっぱり大きいです。
もちろん24万円なら払えないわけではないですが、こういった積み重ねが人生の支出額を大きく左右することになります。
出来る限りの対策を考えて、それでもダメなら諦める、という考え方を持っておかないと、人生の様々な場面で無駄な出費が増えることになってしまいます。
スポンサーリンク屋外がダメなら屋内にアンテナを設置
もちろん、景観規制については最初に説明されるので、屋外にアンテナ設置ができないことは重々承知の上で土地を選びました。
仮にテレビ視聴料として数十万円のコストがかかってしまったとしても、今回選んだ土地にはそれ以上の価値があったと考えています。
しかしだからと言って、試行錯誤をやめていいわけではありません。
そこで、アンテナを屋外ではなく屋内に設置する方法を検討しました。
家具の中に隠せるような、比較的小さいアンテナもありましたが、電波の受信感度が低いため、なんとか大きいアンテナを設置する方法がないか考えてみることにしたのです。
「映らないかもしれない」とは言われていた
アンテナでテレビを見る場合、たとえ屋外アンテナであったとしても、100%映る保証はありません。
電波が飛んでいる地域であれば、屋外アンテナを立てれば大抵はテレビを見ることができますが、仮に映らなくても、アンテナ自体を返品することはできません。
結局はテレビ塔から出ている電波を、周りの建物や自然にどれだけ阻害されずに受信できるか、という話になってきます。
そのため、テレビの電波が届くエリアで、且つ屋外アンテナであっても、周囲にビル等が乱立する場合はうまく映らない可能性もあります。
更に屋内となると、既に自分の家の壁が電波を遮断してしまうため、更に映らないリスクは高まります。
しかしこればかりは、いざアンテナを設置してみないと分かりません。
アンテナを買って、もしも映らなかあったとしても、そのアンテナは返品できないので、処分するしかありません。
もちろん、専用の機械で予めテレビ電波の強度を測ることもできますが、その機器を持っている業者に頼まなければならず、結局お金がかかってしまいます。
それなら先に屋内アンテナを買って、映らなければメルカリ等で売ってしまう方が断然お得になることが多いでしょう。
屋根裏に設置してもらった
屋内アンテナを設置する場所は、屋根裏にしました。
そこそこ大きいアンテナなので、屋内においてしまうと目立ちます。
そのため、屋根裏に隠してしまうことで、機能・内観としては屋外アンテナのようで、それでいて景観条例を守ることができます。
しかしながら、屋根裏にアンテナを入れるてしまう事について、デメリットがないわけではありません。
屋根裏に入れてしまうと、故障した際の交換やメンテナンス、熱暴走のリスク等がデメリットとして挙げられます。
アンテナ自体が故障した際は、自分で脚立を使って交換するか、業者を呼んで交換してもらうしかありません。
▲天井の点検口。メンテナンスはここから行わなければいけない。
購入したのはUAH261という商品
我が家で購入したアンテナは、UAH261という商品です。
スペックは以下の通りです。
サイズ | 626×252×123 |
重量 | 2.0kg(金具込み2.4kg) |
付属品 | 取付金具×1、マスト押え金具×1、 六角組ボルト(M6×60mm)×2、スパナ×1、 防水キャップ×1、F-5接栓×1 |
受信周波数 | 470MHz~710MHz(ch.13~52) |
出力インピーダンス | 75Ω(F形) |
動作利得 | 8.4dB~10.2dB(標準値・規格値) |
VSWR | 2.5以下 |
半値幅 | 71度〜82度 |
前後比 | 12dB~22dB |
耐風速 | 50m/s |
使用温度範囲 | -20℃〜+50℃ |
適合マスト径(㎜) | マスト:φ22~49/角柱:30×30~45×45 ステンレスバンド(市販品)使用時:φ49以上 |
方位角調整範囲 | ±60度(壁面取付時) |
色々とアンテナを調べた中で、レビューによる評価も高く信頼がおけました。
また、設計士の方がこの古いモデルを使用していて、故障もなく快適にテレビを見ている、と教えていただき、UAH261に決めました。
実は我が家の場合、家を建てるついでに屋根裏に設置してもらったので、UAH261のアンテナは業者に直送してしまいました。
そのため、私は中身を見ていませんが、スペックを見る限り、家の中にドンと置いておくのは憚られるサイズです。
スポンサーリンク日テレ、TBS等の一般的なチャンネルは全て映る
実際の映りはどうかというと、関東近郊で、電波塔からはそれほど近くないような場所ですが、一般的なチャンネルは全て映ります。
基本的にはNHK、日テレ、TBS、テレビ朝日、フジテレビ、テレ東のいずれかくらいしか見ないので、それが映っていれば十分です。
他のチャンネルはあまり見ないので分かりませんが、少なくともこれらのチャンネルは安定して見ることができました。
まだ住み始めて1年は経っていないので、春夏秋冬全ての季節でどうなるかは分かりませんが、今のところは全く問題ありません。
正直、屋内用アンテナでテレビを見ていることを忘れるくらい、何の問題もなく、スムーズにテレビ視聴ができています。
感想、まとめ。ダメ元で試してみる価値はある!
屋内アンテナの唯一のデメリットは、テレビが映らない可能性がある、ということです。
テレビが映らないのはアンテナの不具合ではないので、たとえ映らなくてもアンテナを返品することはできません。
そのため、あくまで自己責任となり、テレビが映らない場合は単純な損失となります。
しかしそのリスクを冒しても、屋内アンテナの設置にはメリットがあると考えています。
映るか映らないか五分五分程度であれば、デメリットもそれなりに大きくなりますが、屋外アンテナで問題なく映る地域であれば、今のスペックの屋内アンテナなら映る可能性の方が高いと思います。
仮に20%の確率でアンテナが無駄になってしまうとしても、ケーブルテレビや光テレビを利用する料金を考えれば、試してみる価値はあります。
万が一映らなくても、そのままほぼ新品としてオークションに出せば、ある程度の金額は戻ってきます。
問題なくテレビが映った時のメリットは大きいので、検討中の方は試してみることをおすすめします。