私は楽天銀行をメインで使っており、楽天証券も使っています。
ふと楽天銀行の口座を見ると、米国株式為替見直し代金というものが引かれており、何だかよく分からない。
しかも調べてもあまり出てこないという謎のお金でしたが、ようやくこれが何か分かったので、せっかくなので気になっている皆様に共有していきます。
気づいたら毎日「米国株式為替見直し代金」が引かれてる!
ふと楽天銀行の明細を見ると、「ラクテンショウケンカブシキガイシャ(米国株式為替見直し代金)」というものが引かれていました。
▲米国株式為替見直し代金のスクショ。この日は913円引き落とされていた。
引き落とされる金額もまちまちで、数百円〜千円ちょっとくらい。
でも毎日のように引かれるので、そこらへんのサブスクよりも高いです。
これが手数料なら今すぐ止めたい!と思い、調べるも、楽天証券の公式サイトですらちゃんとした解説がなかったので苦戦しました。
米国株式為替見直し代金とは?
結論から言うと、米国株式為替見直し代金とは、指値で出している米国株式の注文について、為替の変動が起こった際に取られる差額です。
あくまで注文を成立させるための拘束資金なので、手数料として取られているわけではありません。
例えば、Aという価額10ドルの株を1ドル=100円で注文を出したとします。
細かい手数料等を考慮しない場合、購入には1,000円が必要となります。
しかしAは11ドルまでしか下がらなかったので、購入できませんでした。
翌日、Aは10ドルまで下がりましたが、1ドル=110円になってしまったので、購入には1,100円が必要です。
元々1,000円で注文を出していたので100円が不足するわけですが、この100円のために徴収されるのが米国株式為替見直し代金です。
スポンサーリンク米国株式為替見直し代金が引かれる条件
米国株式為替見直し代金は、楽天証券で米国株を買う人が全て引かれるわけではありません。
楽天証券で米国株を買っている人でも、米国株式為替見直し代金が引かれている人とそうでない人がいます。
なぜ自分だけ米国株式為替見直し代金が引かれるの?と思うかもしれませんが、米国株式為替見直し代金が引き落とされる条件は次の通りです。
米国株式を指値注文を出し、繰り越している
まず、「米国株式為替見直し代金」なので、米国株式の注文であるのは前提です。
そして米国株式為替見直し代金は日が変わる時に取られるので、注文を繰越している人が対象です。
なお、米国株式を注文しても、その日だけの注文であれば、成立しなくてもお金が返ってくるだけです。
また、成行注文の場合は必ず成立するので、指値注文の場合に限ります。
為替が円安ドル高に動いた
米国株式為替見直し代金は注文が成立した時にお金が足りなくならないように追加徴収されるものです。
そのため、為替が円安に動き、予定していたお金(円)では足りなくなった場合だけ、その分米国株式為替見直し代金が取られます。
円高方向に動いた場合は、注文している金額で足りるので、米国株式為替見直し代金は取られません。
(円高に動いた場合は、自動スイープでお金が返ってきます。)
円貨決済を選択している
また、円貨決済と外貨決済がありますが、米国株式為替見直し代金は円貨決済だけです。
外貨決済はドルで注文するので、為替の影響は受けません。
そのため、米国株式為替見直し代金が気になる場合は、円をドルに変えてから注文するのも選択肢の一つです。
また、米国株の配当や売却益で受け取ったドルで注文する場合も、米国株式為替見直し代金は発生しません。
楽天証券自動スイープを利用している
米国株式為替見直し代金は、為替が変動した際に、注文を成立させるお金を自動で準備してくれる機能です。
準備というのは、楽天銀行の銀行口座から、楽天証券の証券口座に、必要分のお金を移し、購入準備をしてくれるのです。
そのため、勝手に楽天銀行口座から楽天証券口座にお金を移してくれる「自動スイープ」を利用していない場合は、米国株式為替見直し代金は発生しません。
また、楽天銀行以外の銀行口座では自動スイープができないので、米国株式為替見直し代金が発生することもありません。
なお、自動スイープを利用していない場合は、円安となって資金不足になると、注文が不成立になるので注意が必要です。
為替相場を気にせず、ドルベースの金額で購入したい場合は米国株式為替見直し代金は有難いものです。
米国株式為替見直し代金は拘束されているだけ
結論の繰り返しとなりますが、米国株式為替見直し代金は手数料等で損をしているわけではなく、為替が円安に傾いた時に、その分だけ準備してくれる機能です。
反対に円高になった場合は、その分のお金を返してくれます。
また、注文を取り消した場合や、約定時にお金の余りが出た場合も、米国株式為替見直し代金を含めてお金が戻ってくるのでご安心ください。
米国株を(ドルベースで)狙った値段で買えたとしても、円安になってるなら買わない!という方もいるかもしれません。
そういう方は複数日を跨いで注文を出しておくのではなく、為替相場を見ながら、その日ごとに注文を出すことをおすすめします。
その日に指値した値段に到達せず、注文が成立しなかった場合は、注文自体が取り消されてお金が戻ってきます。
この場合は米国株式為替見直し代金を取られることはありませんし、ドル円の様子を見ながら購入の是非を検討することができます。
スポンサーリンクまとめ。米国株式為替見直し代金が嫌なら注文を取り消そう
これまでの解説をまとめると、米国株式為替見直し代金とは、米国株の指値注文が成立せず、繰り越した時の一部で発生します。
一部というのは、前日よりも円安になっており、且つ楽天銀行の自動スイープ機能を使っている場合です。
その場合、為替の変動分のお金を楽天銀行口座から拘束し、注文が成立するようにしてくれます。
▲毎日のように入出金があるので、拘束されているだけと分かっていても気になる。
米国株式為替見直し代金あくまで拘束されているだけなので、注文が成立しなければお金は返ってきますし、注文を取り消せばお金が返ってきます。
そのため、米国株式為替見直し代金の拘束が嫌な方は、今出ている注文を取り消すようにしましょう。
米ドルベースで注文を成立させたいか、日本円ベースで注文を成立させたいかによって、米国株式為替見直し代金の感じ方は変わってくるかもしれませんね。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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