投資を始め、いろいろな情報に触れると、r>gという話を聞く機会もあると思います。
資本の成長は経済成長(労働)よりも早いというもので、簡単に言うと「資産運用でお金が増える速度の方が、働いてお金が増えていくより早いよ!」ということです。
しかし100円の資産がいくら成長したところで、倍になって200円ですから、大したことはありません。
ではいくらになったらそれが実感できるのか、という話をしていこうと思います。
参考記事 : 資産1,000万円超えたら爆発的に増えるって本当?3,000万円超えて思うこと
資産が増えても加速は感じないのではないか
私は今5,000万円をほぼ株式で運用しており、投資を始めた頃に目標としていたサイドFIREの基準である6,000万円も見えてきました。
しかしここまで資産が大きくなっても、資産が増えていく速度が早くなったという感じはしません。
株価が上がれば増えるし、株価が下がれば減る、あるのはただただそれだけの世界です。
これは短期・中期的には株価が上がったり下がったりするものであり、いくら長期的では右肩上がりと言っても、実感としてそれを感じる難しいからです。
株価の好調は感じる
もちろん、株価が連続で上がっているときには、資産の加速を感じます。
特にここ数年は円安によって資産が加速していたため、特に資産の増加を実感しました。
しかしそれはあくまで株価の好調を感じているだけであって、資産が多いことによるブーストとは違います。
株価が下落トレンドのときは、激しい資産の減少を感じる、ただそれだけのことです。
要するに、資産が増えるに従って、増加方向にブーストがかかるのではなく、シンプルに、株価が上がれば増える金額も多いし、株価が下がれば減る金額も多い、ただそれを実感しているに過ぎないのです。
実感は1,000万円の日本株がもたらす
しかし資産が増えて、生活が豊かになったなと実感することもあります。
それは、現在1,000万円ちょっと保有している日本株の恩恵です。
私はコア・サテライト戦略をとっており、コアを米国を中心とした世界株インデックスやETF、サテライトを日本株とし、20%程度保有するようにしています。
通常のコア・サテライト戦略は、コアが安定株、サテライトがハイリスク株です。
しかし私の場合はコアは将来のため、そしてサテライトの日本株はQOLを高めるために、優待株と高配当株にしており、これらのお金は贅沢するために使っています。
その日本株が1,000万円を超えて、生活面においても余裕が出てきたな、と実感できるようになりました。
スポンサーリンクサテライトで優待株や高配当株を持つことが大切
1,000万円の日本株は、インデックスファンドに投資した方が資金効率が良いのは100も承知です。
しかし1億円あっても2億円あっても、使わなければ同じです。
私は6,000万円近くを運用していますが、結局そのありがたみを実感するのは、1,000万円の日本株からもたらされる配当や優待が全てです。
もちろん、将来的には全く違うでしょうけど、我々は老後のために生きているわけではありません。
資産形成が終了するその日まで、こういった「QOLを高めるための投資」がなければ、何のための人生か分からなくなってしまいますね。
日本株比率を維持したまま、更なる資産ブーストを目指したい
私のポートフォリオにおいて、日本株比率は20%〜25%にしています。
この比率は株価の変動によって変わってしまうので、あくまで目安です。
しかし比率を固定しておくことで、資産増加に伴う恩恵を感じることができます。
資産増加の1/4〜1/5程度ではありますが、しかし着実に増えていきます。
去年より今年が、今年より来年が、わずかでも豊かになっていくというのは、未来に希望が持てます。
サラリーマンの昇給では、こうはいかないですよね。
スポンサーリンクまとめ。人生の途中で使うことも大切
運用資産が5,000万円を超えて思うのは、全てインデックスファンドに入れるのが、たとえ最効率だったとしてもそれで良いのかという点です。
資産が少ないうちはそれが最効率で正解だと考えていましたし、年齢も若かったので人生全体を考えることも少なく、とにかく「今」を生きていました。
しかし人生全体の設計を考えるようになり、この先40、50代以降の幸福を大切にしつつも、今に恩恵のある投資を重視するようになりました。
折角5,000万円あっても、投資しているだけでは何の恩恵もなく、貯金0円の人と何ら変わらないどころか、ちゃんとお金を使っている貯金0円の人の方が、その間の幸福度は高くなります。
人は老後のために生きているのではない、しかし将来の希望なしでは生きていけない、難しいバランスです。
投資は軍資金勝負だと思っているので、最初の頃は我慢も必要です。
しかしその我慢が全て遠い将来のためではなく、一部でも優待や配当を受け取って使うことで、生活の向上を実感することはとても大切だと思っています。