仕事が辛い時にFIRE(サイドFIRE)のことを考えない方が良い5つの理由

最近部署異動で激務になり、毎日疲弊しています。

こうなってくると高まるFIRE欲ですが、最近、仕事が辛い時はあまり「FIREしたい」と考えない方が良いと感じています。

 

FIREを目指すこと自体は良いですし、寧ろコツコツ目指していかなければダメです。

しかしFIREを目指して頑張るとか、FIREを心の支えにするとかは、仕事が本当に辛い時にはやめた方が良いような気がしています。

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確かにFIREは仕事を頑張るエネルギーにもなる

忙しく仕事をするサラリーマン

私は以前の記事で、FIREを目指すと仕事が頑張れる、と書いたことがあります。

サラリーマンを辞めた後に第二の人生が待っていると思うと、それだけでワクワクします。

 

人は未来に希望があればあるほど、頑張れるものです。

長い残業も、残業代が将来のFIREに結びつくと考えると、もう一踏ん張りできるものです。

本当に仕事が辛い時はFIREの妄想をしない方が良いと考える理由

退職を考える男性

上記のように、FIREを目指すことは、仕事を頑張るエネルギーになると感じています。

 

しかし最近思うのは、仕事が本当に辛い時は、エネルギーになるどころか逆効果だと思います。

FIREのことを考えることでかえって仕事が辛くなったり、最悪の場合FIREが遠ざかったりします。

 

私がそう考える理由は5つあります。

理由①:FIREにかかる時間が耐えられない

時計のイラスト

理由の一つ目は、FIREには時間がかかるということです。

サラリーマンがFIREするためには、コツコツと資産を積み上げていく他ありません。

どう計算しても、それには10年、20年という長い時間がかかります。

 

しかしいくら10年後にFIREできる計算になったとしても、今この瞬間に起きている「辛い」という事象が10年間も続くと考えると、これはもはや希望ではなく絶望に近いです。

今、仕事が辛いと考える人にとって、FIREにかかる年月はあまりに長すぎます。

理由②:計算すると目が覚めて眠れなくなる

悩みを抱える男性

仕事が辛いときに限った話ではないですが、大抵考えごとをするのは夜寝る前、布団に入ってからです。

寝る前というのは落ち着いて物事を考えやすいですが、FIREについて考えると夜眠れなくなるのであまりおすすめできません。

 

FIREについて考える時は、必要な資産だとか、生活費、利回り、出口戦略、その他考えることがたくさんあります。

そして不確定要素も多く、結論なんて出ないものも多々あります。

 

夜寝る前にそういった計算や人生設計に思考を巡らせると、頭が冴えて眠れなくなります。

時間が十分にあればそれも良いですが、仕事が辛いと考えるような時は忙しいことが多く、睡眠時間の確保もしっかり行わなければいけません。

理由③:一番忍耐が必要な時なのに頑張れない

NGを出している人のイラスト

仕事が辛い、という状態は一生続くものではないと考えています。

部署異動がある会社はそこで環境が変わりますし、慣れてくると考え方が変わるかもしれません。

また、お先真っ暗なら転職という選択肢もあります。

 

しかし転職を即決して明日から出社しません、ということもできないので、いずれにせよ今の辛いと感じる仕事を、暫くの間は続けていかなければいけません

これは「我慢する・耐える」以外に方法はないのですが、この時にFIREが頭に浮かぶと、この一踏ん張りが弱くなるような気がします。

 

「いつか辞めてやる、ちくしょう」というメンタルなら良いですが、「いつか辞めようと思ってる」という思考が「仕事が嫌だ、つまらない、くだらない」といった思考に拍車をかけてしまいます。

本来であれば、サラリーマン人生の中でも特に踏ん張らなければいけない時なのに、逆に「理由なき頑張り」のようなものができなくなってしまうように感じます。

理由④:FIREが唯一の希望のようになってしまう

仕事を投げ出すサラリーマン

FIREは仕事が辛いと感じる人への希望になりますが、唯一の希望になってしまうのは問題です。

 

通常、将来の計画を練る時は複数プランを立て、リスクヘッジを行います。

FIRE達成に向けた複数プランは立てることが可能ですが、FIREそのものに代替プランはありません

 

つまり、株や不動産の運用が想定に届かず、FIREが達成できない場合、唯一の希望を失ってしまうのです。

FIREは不確定要素が多く、達成できない可能性も多々あります。

FIREできたらいいな、とか、「人生一回だし目指してチャレンジする」くらいなら良いですが、今の辛さ・苦しさから脱する唯一の手段としてFIREを持つべきではないと考えます。

(既に資産がある人は別ですが)

 

つまり、今の仕事が辛いなら、FIREをひたすら目指すのではなく、転職や部署異動、マインド改革等を通じて現状を打破する方法を模索しなければいけないのです。

理由⑤:ハイリスクの取引に走りやすくなる

FIREに時間がかかることを理解し、FIRE以外に代替手段がない場合、「今の辛い仕事から早く脱したい」という願いを達成するためにはFIREを加速させるしかありません

そしてFIREを加速させるためには収入の最大化と支出の削減、これしかありません。

 

今の辛さから脱するためにFIREを目指すということは、数年でFIREするような試算が必要になります。

そのためには年利15%、20%が期待できる投資に手を出したり、テンバガー(10倍)株を求めて一社に全力投資したりと、高いリターンを追い求める必要があります。

 

確かにそれで成功している人はいますが、同時に大きなリターンを求めて資産の大半を失ったり、詐欺にあったりする人も少なくありません。

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筆者も現在「FIREしたい病」にかかり中

仕事に潰される男性

なぜこんな記事を書こうと思ったかと言うと、かくいう筆者も「FIREしたい病」にかかっているからです。

4月に異動があり、残業が多く、これまでとは全く畑の違う仕事に配属になりました。

少しずつ仕事や残業体質にも慣れ、メンタルも回復してきましたが、異動した直後は本当にキツかったです。

(今でも嫌ですが・・・)

 

そんな時、投資をしているだけあって、やはり真っ先に思い浮かぶのがFIREの存在でした。

「文章書くの好きだし、ある程度資産が溜まったらフリーライターとしてサイドFIREとかもいいなあ」なんて考えることもよくありました。

サイドFIREしてフリーランスというのは夢ではありますが、それも家族に迷惑をかけない資産を築き上げてからです。

 

今の激務が将来のFIREを早める、そう考えると頑張れると思ったのですが、実際はかえって逆効果であると感じました。

思い返すと過去にもFIRE欲が高まった時は何度かあった

ショックを受ける男性

しかし自分の職業人生を思い返すと、「FIREしたい」と思うことはこれまでも何度かありました。

しかし結局、最終的に今の会社に残り続けています

 

転職サイトに登録したりもしましたが、結局給与面や、世の中のブラックさから比較すると大したことはない点から、踏み留まっていました。

最終的にはFIREを目指す身としては、退職金の係数が勤続年数となっている点は、一つ理由としてあったと思います。

 

しかしその度に何とか乗り越えてこれたのは、結局のところ慣れによる影響が大きかったのだと感じています。

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一度諦めてみる、というのも良い

ハンモックで昼寝

FIREしたいと考えると、今の辛さと道のりの遠さから、かえって絶望してしまうこともあります。

そんな時はFIREにすがるのではなく、FIREは一度諦めてしまった方が楽な場合もあります

 

もちろん積立投資は継続して、コツコツとFIREを目指すわけですが、少なくともFIREが達成できる頃には今とは全く環境が変わっています。

そのため、「今の辛さから脱する手段としてのFIRE」は、成り立たないと言えます。

(超節約型のFIREで今すぐFIREできるなら成り立ちますが、家庭を持っている人、将来持ちたい人は厳しいでしょう)

 

私の場合、悶々とFIREの計算をしているよりも、FIREのことは一旦忘れて、このストレスとどう向き合うかを考えた方が楽でした。

そんなことをしているうちに徐々に仕事にも慣れ、精神的にも少しだけ楽になってきました。

感想、まとめ。仕事が辛い時はあまりFIREのことを考えない方が良い!

炎のイラスト

念のためお伝えしておくと、FIREという手段を持つことは、仕事を頑張るエネルギーになる、という考え方は今でも変わっていません。

残業は時間を売ってお金をもらう行為ですが、残業代を全て投資に回してFIREすれば、貰った残業代で時間を買い戻すことができます。

そういった思考ができるのは、FIREという手段を選択肢の一つに持っているからです。

そういう意味で、FIREという手段を知っていることは仕事を頑張るモチベーションの一つと考えます。

 

しかし今この時が辛くて、逃げ出したいような時は、かえってFIREを考えない方が良いと感じました。

残念ながらFIREは今を変える手段にはなりませんし、将来のFIREを思い浮かべても、今の辛さが緩和されることはありません。

 

仕事が辛いのは今なのですから、その対処としては転職等の根治療法か、ストレス発散による対処療法のみです。

今現在仕事が辛くて、FIREしたいと考える方にとって、この記事が心を整理する一助になれば幸いです。

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