我が家は最終的に、書斎を作りませんでした。
当初は書斎を欲しいと思っていましたので、3畳くらいの書斎を作る案や、寝室にテーブル・チェアを置くコーナーを作るプランもありました。
しかし最終的には書斎はなしの間取りを作り、実際に住み始めました。
参考記事 : 【2階リビング】我が家の間取りを公開!拘りも解説【インナーバルコニー】
住み始めて1年と数ヶ月経った現在、改めて書斎の有無について感じたことを書いていこうと思います。
我が家は書斎を作らなかった
「書斎」と聞くと格好いいですが、そこまでテレワークをしていない私にとって、単純に「自分の趣味の部屋」です。
作業部屋と言い換えることもできますが、作業と言っても趣味の一環のようなもので、何か義務的なものを処理する部屋ではありません。
集中して作業をしたい時や、一人になりたい時なんかに、ちょっとした個室空間があると良いな、と思っていました。
しかし実際、平日はあくせくと働いているので、そんな部屋に籠っている時間はない、と判断し、書斎は作らないことにしました。
結構悩みはしたんですけどね。
書斎がなければ一部屋多く作れる
もちろん、書斎も作れる余裕があるなら、作った方が良いです。
しかし単純に、書斎という部屋を一つ作れば、何か別の部屋を一つ潰さなければなりません。
仮に壁を含めて3畳程度のサイズだったとしても、その書斎がなければ6畳の子供部屋を9畳にできますし、8畳の寝室を12畳にできます。
3畳であっても、限られた間取りにおいてはそれなりのインパクトになります。
書斎を犠牲にインナーバルコニーを作った
我が家は書斎を作るスペースが一切なかったのかと言うと、そうではありません。
書斎を作らない代わりに、我が家は約7畳のインナーバルコニーを作りました。
インナーバルコニーはアウトドアが好きな私たち夫婦の趣味の部屋とも言える場所で、この部屋を充実させるため、書斎を断念しました。
参考記事 : 二階リビング+インナーバルコニーの感想!人目を気にせずバーベキュー!
▲インナーバルコニーを狭くすれば、書斎を作ることもできた。
インナーバルコニーは家の中で最もお気に入りの空間になっているので、この選択に後悔はありません。
3畳の書斎を作ったとしても、7畳のインナーバルコニーが4畳になるのは嫌なので、やはり書斎は断念するしかありませんでした。
スポンサーリンク一人になれる部屋がない
書斎を作らないと、一人になれる部屋がありません。
それこそ、完全に一人になれる部屋はトイレくらいなものかもしれません。
実際、一人でゆっくり、好きなことをして過ごしたいな、と思う時がないわけではありません。
書斎があって、自分の趣味のものを並べて、好きなように使う部屋が欲しいのは事実です。
しかし仮に書斎だけあったとしても、実際にそれほど時間を持て余していない、というのもまた事実であります。
そもそも一人になる時間があるのか?
現在、夫婦共に土日祝休み+有給休暇、という休みで仕事をしています。
毎日超勤は1.5時間程度なので、よくある日本のサラリーマンだと思います。
そんな私ですが、今現在、仮に書斎があったとしても、平日はまず使う時間はありません。
入浴して、食事をして、子供の面倒を見て、ごみ捨てをして、そして少しお酒を飲んだら、もう就寝時間になってしまいます。
もちろん、お酒を飲むのを部屋ですれば書斎を使う時間はありますし、ソファでスマホをいじっている時間がないわけではありません。
しかし必要最低限しかリビングにいない、というのは、あまり良い家庭と言えない気がします。
理想としては、リビングで家族団欒の時間や夫婦の時間を過ごした上で、余った時間を一人で過ごすような使い方がベストです。
しかし実際のところ、土日しかそんな時間はないですし、子供がある程度大きくなるまでは子供の面倒を見なければいけないので、あと10年くらいは難しそうです。
現代社会で「夫だけ部屋を持つ」というのはどうなのか
そもそも我が家は夫婦共働きで、それなりに仕事分担をしながら生活しているわけですが、その状況において「夫だけ自分の書斎を作る」という選択が許されるのでしょうか。
もちろん、許される・許されないは家庭によって違うのですが、家で仕事をするわけでもないサラリーマンが、自分だけ部屋を作ろうというのも現代的には違和感のある話に聞こえます。
「夫婦の部屋」というのは素敵ですが、それはリビングで良く、一般的には他に作るべき部屋、広くすべき空間があると思います。
※後述しますが、テレワークを前提にする場合はアリだと思います。
確かに住宅ローンは私(夫)の方が多く払っていますが、それは家庭内のタスク分担の問題であり、多く払っているから偉いわけでも、頑張っているわけでもありません。
私が時短勤務で家事・育児をして、妻がフルタイムで働いていれば、逆転が起こるのですから。
子供が巣立った後は書斎を作れる
家を建てる時に書斎を作らなかったら、一生書斎が作れないのかと言うと、そういうわけではありません。
子供が大人になって巣立った後であれば、その部屋を書斎に作り替えることもできます。
そもそも現在、子供が自分の部屋を持つまでの間、書斎にして使っても良いわけです。
実際、子供部屋はちょっとした作業部屋にはなっていますが、「書斎」と言えるような使い方はしていません。
何故なら、子供の面倒を見なければいけない間は書斎に籠ってる時間なんてないからです。
少なくとも今現在は、書斎を作ろうと考えられるほど、時間があるわけではありません。
家事も育児も仕事も夫婦で協力して行う時代ですので、自分だけ書斎でゆっくり・・・というわけにはいきません。
テレワークには逆風
新型コロナウイルスの蔓延をきっかけに、日本でもテレワークの推進が行われつつあります。
テレワークの拡大に伴って、持ち家の需要も高まり、その価値が見直されるきっかけにもなっています。
しかし書斎を作らなかった私にとって、これはある意味逆風です。
もちろん、広い一軒家でゆっくり仕事ができるのは良いことですが、書斎がない場合、寝室に机を置くかリビングで仕事をするしかありません。
誰もいなければリビングで集中できますが、仕事の時間中常に家に誰もいないわけではありません。
在宅勤務ができる割合は人によって異なりますが、テレワークを積極的に推進している企業にお勤めの方は、2畳でも良いので書斎(仕事スペース)があると良いかもしれません。
今のところ、私はそこまでテレワークをしていませんが、部署によってはテレワークの頻度が増えそうなので、悩ましいところです。
スポンサーリンク夫婦仲が良いか、今後も良い自信があるかは最重要
書斎を作らないことにおいて、ある意味最大のリスクであり、メリットでもあるのが、夫婦顔を合わせる機会の増加です。
先ほど、「自分ばかり書斎に入るわけにはいかない」と書きましたが、それは勝手な使命感で、妻は「書斎を作っても構わないから、ずっとリビングにいて欲しくない」と思っているかもしれません。
もちろん、家を建てる新婚時代であれば、そんな感情は抱かないかもしれません。
しかし年齢を重ねるにつれて、いつまでも夫婦仲睦まじいかどうかは分かりません。
最初から「仲が悪くなるかも」と思って書斎を作るような人はいませんが、「書斎があることで助かった」という人は少なからずいるはずです。
最近は歳を重ねても仲の良い夫婦が増えてきていますので、そんな心配は必要ないのかもしれません。
また、夫婦で顔を合わせる機会を増やし、話し合いの時間を増やすことが、夫婦仲を保つ秘訣であるという見方もあります。
そのため、書斎を作らないことはリスクにもなりますし、メリットにもなるのではないかと考えます。
感想、まとめ。書斎が作れるなら作った方が良いが、無理することはない
未来のことは誰にも分からないので、「書斎があれば良かった」と思うか「書斎がなくても良かった」と思うかは分かりません。
しかし書斎を作れば確実に他の部屋のスペースが減るので、「書斎があれば良かった」と感じた時は「あの部屋のこのスペースが狭くなっていた」と考え、天秤にかける必要があります。
私は今のところ、書斎の必要性は感じていませんが、やはりあるなら嬉しいと思うことはあります。
テレワークがこのまま定着するのかどうかも分かりませんが、テレワーク中心なら書斎はあった方が良いでしょう。
しかしスペースや間取りを考えると、他の部屋やインナーバルコニーを犠牲にしてまで欲しいとは思いません。
書斎を作ろうと考えている方は、自分の価値観、自分の人生に照らし合わせて考えると良いと思います。
もしかしたら、インナーバルコニーを狭くして書斎を作った方が良い、と考えるのが多数派かもしれませんが、私の価値観において「インナーバルコニーの選択で間違いなかった」とだけは、胸を張って言えます。
間取り全般に言えることですが、正解・不正解はなく、その部屋の必要性についてよく考えて決めることが、後悔をしない秘訣だと思います。