戸建を買おうとすると、価格の問題もあり、勤務地から多少遠いところに買う人も多いと思います。
特にベッドタウンに家を買い、都会に電車通勤するような人は、どうしても家から遠くなりがちです。
土地にお金をかけて通勤時間を短縮する、というのも選択肢の一つですが、私は「座って行けるなら通勤に時間がかかっても構わない」と考えました。
そこで、実際に始発駅に家を買い、電車通勤をして2年半が経った感想を書いていきます。
通勤1時間半の始発駅に家を建てた
私は所謂ベッドタウンに家を建て、東京の都心にある職場に通勤しています。
電車に乗っている時間は約1時間で、ドアtoドアで1時間半見ておけば遅刻しない、という感じです。
厳密に言えば、出勤時間の1時間24分前の電車に乗って通勤しています。
行きは始発駅なので必ず座って職場まで通勤できます。
帰りは途中駅から座れますが、30分くらい電車に乗って半分まで来たあたりで座れることが多いです。
同じ価格でも広さが全然違う
そもそもなぜ、通勤時間がかかる場所に家を建てたかと言うと、都心に近ければ近いほど土地にお金がかかり、上物にお金をかけられないからです。
元々マンションではなく戸建が欲しかったので、マンションという選択肢はありませんでした。
しかし都心に近いところに一軒家を建てるとなると、土地の坪単価が150万円を超えるようなレベルになってしまうので、非常に厳しいです。
都会の便利なところに小さな家を建てるか、不便なところに大きな家を建てるか、戸建てを諦めてマンションにするか、私の予算では選ばなくてはいけませんでした。
そこで後者を選び、通勤に時間がかかっても土地が安く、大きな家が建てられる場所に住むことにしました。
田舎なら駅近に家を買える
それなりに東京へ通勤の便が良いところだと、駅近に家を建てるのはまず無理です。
結局駅近だと値段が高くなってしまうので、お金のことを考えると駅から徒歩15分超というのもザラです。
しかしもう少し都会から離れ、田舎の方に行けば、駅近に土地を買うことも可能な場合があります。
我が家は駅から徒歩5分以内の場所に家を建てましたが、駅から徒歩15分かかる家とは、駅に行くのに10分以上差があります。
この10分を電車に乗っている時間に充てていると考えると、ドアtoドアの合計時間は、電車で10分乗った場所に住むのと変わりません。
電車で10分都会に進むと、土地の値段としてはそれなりに変わってきます。
また、更に始発駅で座って行ければ、この10分は苦にならないのではないかと考えました。
スポンサーリンク座って通勤できれば我慢できると考えた理由
私が家を建てる土地探しの条件としていたのが、遠くても座って通勤できること、です。
そもそも電車通勤ということ自体好きじゃないですが、ここはもう仕方ないと割り切っています。
しかし満員電車に揉まれて通勤する、というのはどうしても我慢できませんでした。
満員電車に10分揉まれるのと、座って30分通勤するの、どっちが良いかと聞かれたら座って30分の方を選びます。
あくまでも人それぞれの考え方ですが、前提としてそういった価値観を持っています。
それに加えて、「座って通勤できれば1時間半でも我慢できる」と考えたのには理由があります。
電車の中でもできる趣味がある
まず一つ目は、毎日2時間くらいなら、電車の中で暇を潰す手段を持っていることです。
暇を潰す、というよりも、電車の中でも時間を無駄にしない趣味(やりたいこと)がある、と言った方が前向きでしょうか。
まず、今読んでいただいているブログも、基本的に通勤時間を使って書いています。
株式投資をするので、株価や資産管理なんかもスマホでやっています。
Twitterも好きなので、ツイートするのも基本的には通勤電車の中ですね。
また、スマホゲームも好きなので、2時間くらいならあっという間に経ってしまいますし、Youtubeだって見たいです。
今はスマホ一つで何でもできる時代なので、座ってそれらができれば、1〜2時間くらいなら辛くないと考えました。
実際にアパートで住んで試してみた
家を買った駅とは別の駅になりますが、始発駅にアパートを借りて住んでみたことがあった、というのも自信に繋がりました。
私は昔、実際にとある路線の始発駅徒歩5分以内の場所にアパートを借りて、数年住んでいました。
その駅も通勤時間は1時間超で、行きは座って通勤でき、帰りは座れない、という感じの駅でした。
仕事が楽な日、辛い日、様々ありましたが、通勤に関してそこまで不満はありませんでした。
アパートの頃から自分の価値観は変わっておらず、座って通勤できれば1時間以上かかっても良いと考えました。
自分の価値観は自分にしか分かりませんが、実際に体感しないと分からないこともあるので、一度経験していたというのは大きか判断材料になったと思います。
家を建てて住み始めて感じたこと
過去に一度始発駅に住んだことがあったと言っても、人間の価値観は日々変化していきます。
当時は彼女(今の妻)と同棲でしたが、今は子供もいます。
それに、たかだか2〜3年住んだことがあると言うのと、一生住み続けるというのはまた違う話です。
30歳を超えて、実際に一戸建てを購入して住んでみたありのままの感想を書いていきます。
仕事が遅い日はやっぱりきつい
座って通勤できればそれほど苦ではない、というのは、今でも変わっていません。
しかし仕事が遅い日は、せっかく建てた家でほとんど過ごせないことになるので、辛いです。
また、体力的にも20中盤と30前半では違います。
20代は睡眠時間を削っても趣味に時間を使えてましたが、30代になってその体力は落ちてしまいました。
7時間くらい睡眠時間を確保したいので、3時間以上残業した場合はご飯を食べてシャワーを浴びて、少しスマホをいじって寝るだけになってしまいます。
これでは折角広い家を作っても本末転倒です。
そのため、日頃から残業が多い方は、通勤時間が長いと家で過ごす時間が減り、折角のマイホームが意味のないものになってしまいます。
後述しますが、更に在宅リモートワークができない職種の方は、デメリットが大きくなります。
家族との時間が少なくなるのはデメリット
子供が産まれて家族ができて、家族との時間がより大切に感じるようになりました。
通勤に時間がかかることは、即ち家族と過ごす時間が減ることを意味します。
せっかく自慢のマイホームを建てても、家族と過ごす時間がなければ宝の持ち腐れです。
もちろん、これがデメリットになるかどうかも価値観によります。
土日に思う存分遊べれば良い、という考え方の人もいますし、平日は少し顔が見られれば十分、という人もいるでしょう。
一概には言えませんが、子供が一番可愛い時期はデメリットに感じる方が多く、子供が大きくなったらそれほどデメリットには感じない、という人が多いかもしれません。
広い家は家族にとって幸せな時間を与えられていることは間違いないので、そこを犠牲にするかどうかも判断ポイントです。
リモートワークの推進は追い風
私が家を建てている時は、まさか「リモートワーク」なんてことができるとは思ってもいませんでした。
リモートワークは、「通勤時間はかかるけど土地が安くて広い家」という選択をした人にとって、追い風になります。
遠いところに家を建てた人は、通勤時間を犠牲にしても、広い家を建てたかったり、そもそも田舎が好き(都会に住みたくない)という考えの人です。
通勤は確かに大変ですが、リモートワークができる職種であれば、デメリットが全て解消され、メリットしか残りません。
フルリモートでなくても、週に1回在宅でリモートワークができれば、全く違います。
私も週1回くらいはリモートワークができる職種ですが、週1回あるだけでかなり充実感が増します。
スポンサーリンク価値観に合う家のためなら、通勤時間1時間半程度なら耐えられる
私の感想のまとめとしては、通勤時間が長いことによるデメリットは、20代の頃よりも30代の方が大きいです。
これは体力的なものもあれば、子供や家族と過ごす時間、という面もあります。
しかし40代になって子供に手がかからなくなってくると、また違った価値観になるかもしれません。
子供は自分の趣味や友達を見つけ、一人で遊ぶようになると、平日は時間を用意しても仕方ない、という感じになるかもしれません。
将来のことは分からないですが、自分がどんなマイホームが欲しいか考えたときに、職場から遠い場所が候補地にあるのであれば、1時間半くらいであれば耐えられる範囲だと感じます。
通勤に2時間かかると言われると少しキツい気がするので、ドアtoドアで片道1時間半というのは、私の中では不満なく通勤できる限界ラインな気がします。
1時間半であれば、それよりも自分の理想の家を建てることのメリットの方が大きく、QOLを上げてくれるものと考えます。
電車の中で集中してできる作業があれば1時間半はあっという間
電車の中でやること、やりたいことがあるかどうか、という点は非常に大きいです。
図書館とまでは言いませんが、座ることさえできれば電車は集中できる環境です。
スマホやタブレット一つでできることがあれば、逆に集中できる環境としておすすめです。
私は通勤時間をブログを書く時間に充てていますが、これがリモートワークの日だと、全くできません。
リモートワークの日は朝起きるのが遅くなりますし、仕事が終わり次第家族がいるので、ブログを書く時間はありません。
電車の時間は強制的にブログを書く時間を与えてくれるので、決して悪い時間ではありません。
ゲームをしたり、本を読んだり、動画を見たりと、電車の中で毎日2〜3時間やりたいことがあれば、電車の時間は逆に集中してそれらを行うことができます。
始発駅で座って行けること、そして電車でできる「やること・やりたいこと」がある、というのは、通勤を苦に感じない最大の要因のような気がします。
感想、まとめ。多くの人が「慣れれば苦ではない」と思う
通勤時間は何時間まで苦じゃないか、というのは個人差があります。
しかし1時間半くらいであれば、多くの人は慣れれば苦じゃないと思います。
電車でやることがあれば、と書きましたが、電車の中でやる事を探すのはそれほど難しくありません。
Youtubeを見ても良いですし、動画配信サービスに加入して、映画やアニメ、ドラマを見ても良いです。
今行なっている「ブログを読む」という行為も、立派な「やること・やりたいこと」です。
スマホ一つで何でも出来る時代なので、普段から「電車の中でこれをしよう」ということを意識しておくと、むしろ電車の中でやりたい事リストができてしまいます。
電車通勤に関して感じるストレスには個人差がありますが、自分が欲しいと思ったマイホームを犠牲にすべきかは、一つ私の経験をご参考にしていただければと思います。
私は常々都会に住みたくないと思っていたので、通勤1時間半という選択に後悔はありません。
そんな事を考えながらブログを書く、通勤電車の中なのでした。